守備の指標を数字で示す「UZR」
各ポジションごとにありますが、この信ぴょう性ってどうなの?という意見もあります。
そもそもUZRって何?という方は先に以下の記事を確認してくださいね。
UZRとは何?計算方法や評価基準DRSとの違いも紹介
そこでこの記事では
・UZRの信ぴょう性は実際どのなのか?
・UZRの欠点について
・UZRの問題点について
について詳しく解説をしていきます。
野球歴15年以上で小・中学校は県の選抜指定選手に選ばれ全国大会に出場。
高校では県内有数の強豪校に所属し甲子園出場。
大の野球好きでシーズン中は毎週プロ・高校野球を観戦!
UZRの信憑性
結論から言うとかなり推測の部分が大きいので一つの参考資料にする分には問題ないが、
このデータが守備力の全てであると過信するには値しないデータ
であると考えます。
あくまでも1つの目安にしてね!ってことだよね。
UZRの欠点や問題点
UZRの弱点としては
・投手や捕手のデータがほとんど参考にならない
・相対評価なので周りのレベルに数値が大きく左右される
という点があります。
投手や捕手のデータがほとんど参考にならないというのは、そもそも守備機会が圧倒的に少ないためです。
投手や捕手は打球処理をする機会がほとんどないことに加え、処理する打球はボテボテの誰にでもアウトにできるようなものか、バント処理などがほとんどです。
特に捕手に関しては打球処理はごく稀になるので正確な守備力の指標としてはほとんど参考にならないということです。
相対評価のため周りのレベルで数値が大きく変わるというのは、同じリーグで同じ年、同じポジションの平均的な数値を算出して値を導き出すので同じ選手でもその年によって値が全く異なることもあるということです。
わかりやすく極端な例をあげてみましょう。
プロレベルの選手が少年野球チームに加わりUZRを算出するととても高い数値が算出されますが、同じ選手がメジャーリーグに加わりUZRを算出しても低い数値が算出されることになります。
つまり、その選手自体の守備力の指標というよりは同じリーグで同じポジションのその年の平均と比べた数値になるので、その選手の守備力の指標とするには少し意味合いが異なってくるかもしれません。
個人ではなく、所属のリーグによって異なるんだよね。
少し具体的な例えをすると、日本のプロ野球でUZR値が15の選手とメジャーリーグでUZR値が5の選手がいたとします。
UZRが15あるので日本の選手の方が守備が上手いのかというと、日本のプロ野球とメジャーリーグでは平均の値が異なるため一概には言えなくなってしまうということになります。
他には、内野手に関してはフライとライナーに関しては考慮しないというルールもあります。
このルールの意味としては内野フライに関してはほとんどアウトになるということと、誰が取るのか次第でデータが変わるためデータに含めない方が良いこと。
ライナーに関しては守備力に関係なくたまたまライナーが飛んできた位置に立っていた可能性の方が高いことから守備の指標に含めるに値しないということ。
このルールがあるため、内野手の際どい位置のフライを取るファインプレーやライナーをダイビングキャッチしたプレーなどが考慮されていないことになります。
さらに細かいことをいってしまえば正面の打球で難しいバウンドの打球処理も考慮されていないため本当の意味での守備のうまさとは少し違うかもしれません。
以上のことからその年の平均と比べてどれくらい守備でチームに貢献できているかの参考には大いになる指標ではありますが、UZR値のみで本当の意味でのその選手の守備力が測れるとは言えないと思います。
実際にUZR値が高くてもゴールデングラブ賞に選ばれないケースもあるのでUZR値が守備力の全てとは言えないでしょう。
まとめ
UZRは数少ない守備の指標でとても参考になりますが、欠点もあり信頼しすぎるのは少し危険かなと思います。
あくまで参考程度に留めておき、実際にその選手を見て守備のうまさを実感して欲しいと思います!
たくさん試合を見に行って守備の名手を探してみましょう!