FA宣言したにも関わらず残留したり、宣言したのに残留をしたりとちょっとよくわからないことがたくさんありますよね。当時、日本ハムに所属していた大野奨太選手のFA宣言について稲葉篤紀嫁が炎上した過去などもあります。
そこで今回は、FA宣言の宣言残留について詳しく解説していきたいと思います。
FA宣言とは
FA宣言とは、フリーエージェント(free agent)の略で、ある一定の条件をクリアした選手に与えられる権利のことです。
ある一定の条件とは、一軍に出場選手登録を累計8シーズンされた選手となります。
意味は、言葉の通りでフリーの選手として好きな球団と交渉することができるということになります。
どういうことかというとAという球団に所属している選手がFA権を取得してそれを行使した場合に、他球団のB球団やC球団が獲得に乗り出せばB球団とC球団と移籍交渉することが可能になるということです。
FA宣言残留って何?
この時に元々所属していたA球団とも交渉することができるのでそれぞれの球団と交渉した結果A球団に戻るということも可能になります。
これがいわゆる宣言残留ということです。
これについては後ほど詳しく解説します。
さらに選手にはランク付けが存在し、Aランク選手からCランク選手まであります。
ランクの分け方ですが簡単に言うと球団ごとの年俸ランキングTOP3がAランク選手で4〜10位までがBランク選手、それ以外がCランク選手となっています。
このランクはランク毎に元々所属していた球団への補償しなければならない内容が異なります。
Aランクの選手を獲得する場合、元球団へ選手の年俸80%の金銭補償かプロテクト外選手1名+年俸50%の金銭補償。
Bランクの選手を獲得する場合、元球団へ選手の年俸60%の金銭補償かプロテクト外選手1名+年俸40%の金銭補償。
Cランクの選手を獲得する場合は金銭、人的補償のどちらも必要ありません。
このようになります。
選手がFA宣言をする理由
大きな理由は4つほどあると思います。
1.FA宣言をすることで年俸を大幅にあげたい。
2.優勝できる球団に移籍したい。
3.現在の球団に不満がある(出場機会など)
4.他球団の自分に対する評価を聞いてみたい。
他にもあるかもしれませんが私が思いつく大きな理由はこの4つになるかと思います。
それぞれ解説していきます。
1.FA宣言をすることで年俸を大幅にあげたい。
おそらくFA宣言をする一番の理由かなと思います。
FA宣言をすることで他球団が獲得に名乗り出てくれた場合は現在の年俸より高くなることがほとんどです。
さらに競合した場合は他球団よりも好条件で獲得しようとするので通常の契約更新よりも大幅に年俸アップするので年俸を理由にFA宣言する人は実際多いと思います。
2.優勝できる球団に移籍したい。
これに関しては、実力はあるのに優勝したことがない選手にありがちな理由となっています。
やはりプロ野球の選手になったからには優勝してみたいはずです。
優勝できる球団への移籍を求めてFA宣言する選手は実際います。
3.現在の球団に不満がある。
現在所属している球団の起用方法や年俸などに不満があり、出場機会を求めてFA宣言をすることもあります。
4.他球団の自分に対する評価を聞いてみたい。
FA宣言をすれば良くも悪くも他球団の自分に対する評価を聞くことができます。
獲得に名乗り出る球団がなければ自分に対する評価が低いことが分かってしまうし、高ければ何球団も現在の年俸以上の条件で獲得しようとするので自分の評価の高さを測ることもできます。
以上を踏まえた上でなぜ宣言残留をすることがあるのか考えてみましょう。
FA宣言残留をするメリット・デメリット
メリット
宣言残留をするメリットを考えてみると、まず最初に思い浮かぶのは条件面の向上です。
通常の契約更新では昨シーズンの結果に基づいて新しい年俸が決められますが、球団側が必要な選手であると評価していればFA宣言をされても残ってもらいたいと考えるはずです。
その時に他球団に取られないように、通常の契約更新以上の好条件を提示して残留させようとします。
好条件とは年俸が上がるのはもちろん、複数年契約で数年間の契約を確定させることで将来の不安を減らすことも好条件の内容であるといえます。
FA宣言が出来る時には全盛期を迎えてる選手が多いので複数年契約は魅力的な条件であると言えます。
次に思い浮かぶメリットは、球団の自身に対する評価を確認できることです。
球団に本当に必要だと思ってもらえていればFA宣言しても残ってもらえるように誠意を見せてくることでしょう。
そこで球団の意思を再確認することで自身のチームに対する思いを強くすることができます。
デメリット
宣言残留のデメリットは、リスクもあるということです。
FA宣言をしたけど他球団からオファーがなく元球団からしかオファーがない場合は逆に条件を抑えられてしまう可能性もあります。
他に行くところがないから拾ってあげるよというスタンスになってしまうのでしょう。
選手も他に行くところがないのであまり強気な交渉ができなくなってしまうのでしょう。
もう一つは球団からの印象が下がってしまう可能性があるということです。
やはり、FA宣言をせずに生涯同チームを明言している選手と比べるとFA宣言をして残った選手では上層部の印象はあまり良くならない可能性はあります。
宣言残留を認めていない球団もあるので、FA宣言は慎重に行う必要があるでしょう。
まとめ
FA宣言残留のことが理解できたでしょうか?
FA宣言残留はメリットデメリットありますが個人的には選手の意思は尊重するべきだと思うので球団側ももう少し選手の権利を行使しやすい環境を作るべきなのかなとも感じます。
FA宣言の交渉期間は結構見てて楽しいので皆さんも動向に興味を持ってもらえたらと思います。