3月18日に開幕する第95回全国高校野球選抜大会(春のセンバツ)の出場校が1月27日の選考会で決定されました。今大会は95回の記念大会ということで例年よりも出場校が4校増え、36校が兵庫県の阪神甲子園球場で戦います。
毎年高校野球ファンから選考基準に対する疑問、不満があげられます。夏の大会は各地区大会を勝ち抜いた49代表(東京と北海道がそれぞれ2つの地区に分かれます)が出場するのですが、春のセンバツはどのように選出されているのでしょうか。選抜高校野球 出場校 決め方について調査、まとめまでいきます!
第95回記念選抜高等学校野球大会要項
全国高校野球連盟のHPによると春のセンバツとは
関東大震災の傷跡がまだ生々しい1924年、「野球を通じて生徒たちに純真明朗な気風を吹き込むとともに、国民の希望の灯をともしたい」という願いをこめて誕生した招待大会である。
とされています。さらに開催する意義として
夏の全国高等学校野球選手権大会後に結成された新チームが秋季大会で結束を高め、冬場の鍛錬を経て、成長した姿を披露する場。さらには春の野球シーズンの開幕を告げ、各チームがその後の飛躍に向けた礎を築く場。それがセンバツを開催する意義である。
としています。つまり選抜高校野球 出場校 決め方としては
センバツに予選はない。都道府県高等学校野球連盟が校風、品位をも勘案して候補校を推薦し、選考委員会が秋季大会での試合結果および試合内容をもとに出場校を選考する。大会開催は日本学生野球憲章が示す「学生野球の基本原理」にのっとり、野球を通じてフェアプレーの精神、友情、連帯をはぐくむことを目的とする。
と、具体的にどの大会でどのような結果を残したから選出されるという基準はありません。
秋の県大会、明治神宮大会の扱いについて
前回の第94回選抜高等学校野球大会の選考で、前年の秋季東海大会で準優勝した静岡県の聖隷クリストファー高校が選出されず、同大会ベスト4の岐阜県大垣日大高校が選出され、物議をかもしました。事は次第に大きくなっていき、署名運動も起こり、有識者からも異論を唱える声が続出、さらには国会でもこの問題が取り上げられるほどになりました。
これを受けて主催者の日本高校野球連盟と毎日新聞社は、「センバツ改革検討委員会」を発足、2022年7月に「選抜高校野球大会選考ガイドライン」を発表しました。
大要は以下のとおりです。
- 秋季大会の試合結果と試合内容を、同程度の割合で総合的に評価する。
- 試合内容については、技術面だけでなく、野球に取り組む姿勢なども評価対象とする。
- 複数の学校の評価が並んだ場合、できるだけ多くの地域から出場できるよう考慮する。
- 府県大会の結果は参考にするが、選考委員が視察する地区大会の内容を優先する。
これに基づき、第95回大会の大会要項に選出について記載をしています。従来の選考基準での秋季大会の扱いが
- 技能については実力などを勘案するが、勝敗のみにこだわらずその試合内容などを参考とする。
- 本大会はあくまで予選をもたないことを特色とする。従って秋の地区大会は一つの参考資料であって本大会の予選ではない。
とされていただけに、まだまだ大会主催者、選考委員会の主観によるところが大いにありますが、秋季大会の結果がかなり大きな扱いとなったと言えます。
秋季大会がセンバツの予選にならない理由
秋季大会が春のセンバツの予選にならない理由として、選抜の主催者と秋季大会の主催者が異なるということが挙げられます。
夏の甲子園の場合は、地方大会から各県高野連と朝日新聞社が主催している。そのため、地方大会と夏の甲子園は、地方大会を勝ち抜いた高校が甲子園に行くという「予選・本大会」の関係が確立されています。
一方で春のセンバツについては、秋季大会の主催者は、各県、各地方の大会によって様々です。そのため、秋季大会と春のセンバツは一貫性のある「予選・本大会」ではないことから、現在のような扱いとなっています。
最後に
今回は何かと物議を醸す春のセンバツ(選抜高校野球大会)についてまとめてきました。夏の大会と異なる選抜方法であり、選抜高校野球 出場校 決め方については人の主観が入ってしまう選出方法は今後改善されていくこととなるでしょう。
「春夏連覇」という言葉がある以上春と夏で選出方法が異なる、ということがなくなることを期待し、選出された学校の選手たちには存分に力を発揮してもらい、大会を盛り上げてもらいたいですね!春のセンバツの試合結果は野球特化サイトなどでしっかりチェックしながら応援しましょう!