1月16日にオーストラリア・メルボルンで開幕した「全豪オープンテニス」を皮切りに、2023年シーズンのグランドスラムが開幕しました。錦織圭選手が手術後のリハビリにより、大坂なおみ選手が妊娠により大会に出場できない状況ですが、多くの日本人選手がグランドスラムでの勝利を目指して戦っていくことになります。
そこで今回は、テニス界最高の大会「グランドスラム」について、2023年の年間スケジュールとあわせてご紹介していきます。
グランドスラムとは?
そもそも、テニスのグランドスラムとはどんな大会なのでしょうか。
テニスの四大大会「グランドスラム」とは、国際テニス連盟が定めた全豪、全仏、ウィンブルドン、全米の4つの大会のことです。この四大大会を制覇することをグランドスラムと呼んでいましたが、現在ではそれらの大会そのものを指す言葉として知られています。
四大大会は、テニストーナメントとしては最大規模・最高権威を持っています。賞金総額や世界ランキングのポイントも非常に大きいため、この大会で勝利することがテニス選手の目標の一つとも言えます。
2023年シーズンのグランドスラムのスケジュール
ここからは、グランドスラムのスケジュールや大会の特徴を開催順にまとめていきます。
全豪オープン(1月16日〜29日)
グランドスラムの開幕戦は、オーストラリア・メルボルンで開催される全豪オープンです。2023年は1月8日~13日まで予選が行われ、本戦が16日~29日まで行われます。
ハードコートで行われるこの大会は、四大大会で唯一南半球で開催されます。そのため、ヨーロッパの選手にとっては移動距離が長く、気温が40度を超える日もあるなど、コンディショニングが難しい大会と言われています。ヨーロッパ出身の選手が多いテニスでは、環境の変化に適応できずに世界ランク上位の選手が敗退するなど、四大大会の中では番狂わせが起こりやすい大会として有名です。
全仏オープン(5月28日〜6月11日)
全豪オープンが終わると、クレーコートシーズンが始まり、5月28日~6月11日まではフランス・パリで全仏オープンが開催されます。ボールのバウンドが遅く、ラリーが続きやすい赤土を利用したクレーコートで試合が行われるため、過酷な大会として有名です。
高速のサーブを武器とする選手などは自分の武器を活かすことができず、ラリーを続ける精神力や体力、細かい技術が求められるため、クレーコートの向き不向きが、選手の勝敗を左右します。全仏オープンは、クレーキングのラファエル・ナダル選手が圧倒的な強さを誇っています。
ウィンブルドン(7月3日〜16日)
7月3日~16日までイギリス・ロンドンで開催されるのが全英オープン(通称・ウィンブルドン)です。四大大会の中で一番長い歴史をもち、伝統に重んじて全身白色のウェアの着用が選手に義務付けられます。
他の四大大会はセンターコートに名前がついていますが、ウィンブルドンだけ名前がなく、「センターコート」と呼ばれています。
天然芝のコートで開催されるためボールのバウンドが非常に速く、サーブが強い選手が有利と言われています。昨年引退したロジャー・フェデラー選手がウィンブルドンでは無類の強さを誇り、現在はノヴァク・ジョコビッチ選手が強さを発揮しています。
全米オープン(8月28日〜9月10日)
錦織圭選手が準優勝を果たし、大坂なおみ選手が優勝を果たした全米オープンは8月28日~9月10日に行われます。
日本人選手との相性の良いこの大会は、ハードコートで行われます。試合会場はニューヨークのフラッシング・メドウにあり、2万5千人以上の観客を収容できる世界最大のテニスコート「アーサー・アッシュ・スタジアム」がナンバーワンコートです。
全米オープンは、観客動員数・賞金総額ともに世界最大のテニストーナメントと言われています。
ATPファイナルズ(11月12日〜19日)
四大大会とは異なりますが、ATPファイナルズ(英語:ATP Finals)も非常に重要な大会です。
この大会は、ATPツアーのシーズン最終戦で、ATPツアーの年間成績によりシングルス8名、ダブルス8組が選出され年間王者を決定します。日本人選手は錦織圭選手が2014年、15年、16年、18年と3回出場しています。ちなみに、スポンサーは日本日東電工が2017年から務めています。
最後に
全豪オープンを皮切りに、本格的に始まるテニスシーズン。トッププレーヤーたちが集結し、世界トップの戦いが見られるので楽しみです。そして、その中に日本人選手が食い込んでいくのかも楽しみにしましょう!